Work smarter, not harder.

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いつも思うことですが、私は12月の寒さが好きです。

雪がしんしんと積もる中を黙々と歩いていると足元から聞こえてくる、靴底が雪を踏むキュッ、キュッという音。雪のカーペットで覆われた地面は、ほんわかと暖かくて、寒さを全く感じさせない。ただただ静寂だけがそこにある、そんな札幌の12月。

これが1月の中旬を過ぎると、寒さのレベルが一気に高まって、瞬間冷凍される肉か魚になった気分になるのですけど。。。

帰国してから2度目の冬。まだまだおっかなびっくりといった感じですが、できる限り楽しみたいと思っています。

タイトルに書いた”Work smarter, not harder.”という言葉は、ニューヨークで勉強していた時に出会って以来、私のモットーとなっているのですが、教える立場になった今は、これまで以上にこの言葉の大切さを感じています。

私のレッスンに来てくれている生徒さんは学校を卒業して10年、20年経っている人がほとんど。「勉強の習慣がなかなかつきません。」「机に座って勉強しようと思っても気が散って集中できない(泣)。」などと相談されることもあります。

その度に言うことは、「机に向かってすることだけが勉強じゃないですよ!」ってこと。それと、「時間をかければ上達するというわけでもない」。とにかく「賢く、効率的に、楽しく学ぶ」ことの大切さを、口が酸っぱくなるほど言い続けています。

「勉強しなきゃ」って思うとストレスになりますよね。ストレスになると、ますます勉強が嫌になる。勉強していないから、週に1度のレッスンも苦痛に感じるようになる。私に「勉強が足りない!」って怒られるんじゃないかって思っちゃうみたいですね(笑)。悪循環。

私は学校の先生ではないので、予習してないとか、単語覚えてないからって怒ったりしません(笑)。宿題忘れたからって、マイナス10ポイントとか、減点されることもありません!

生徒さんにいつも言っていることは、レッスンの内容や進度をコントロールするのはみなさんであって、私はあくまでもサポーターですよってこと。一人一人学習のスタイルが違うし、英語の勉強に当てられる時間も違う。だから進度が早すぎるな、とか、宿題やる時間がなさそうだな、とか、自分が勉強したいのはこういうことじゃないんだけどな、とか思ったら、どんどん相談&交渉してみましょう。

どこから見ても100点満点の優等生になろうとしないこと。日々のちょっとした進歩を見逃さず、きちんと評価して自分を褒めてあげましょう。

年明けは3日からレッスンスタートします。来年も笑い溢れるレッスンで笑顔と元気の花をたくさん咲かせたいと思います!

Happy new year!

困ったときは助けを求めよう

先日レッスンに来ている生徒さんからSOSの電話がかかってきました。

「忙しい日が続いていて、全然パソコンに向かえていません!今週のレッスンの宿題できません!(涙)」

ライティングのクラスなので、彼女が書いてきたものをベースにレッスンが進みます。素材がないとレッスンになりません。それで、「どうしましょう!?」と電話してきてくれたのです。

二人で話し合った結果、今回は読み物を読んで、その内容についてディスカッションしようということになりました。彼女も落ち着きを取り戻したようで、こちらもホッ。

彼女のように、「できなかったので、他の手段を考えたい or 考えてほしい」と伝えることは、とても勇気がいることだけれど、大事なスキルだなと思います。

このような事態に直面したとき、「できない!」→「休む」という選択をする人が多いのではないでしょうか?宿題ではないとしても、予習がきちんとできていない、とか、復習してなくて前回やったことすっかり忘れちゃった、とか。時間がなくてできなかったというのは、恥ずかしいことでも何でもない。できていないのに、ギリギリまで何のアクションも起こさず、結局休んでしまう(逃げる)っていうのは無責任。

アメリカやオーストラリアでの留学で学んだことの一つに、「すべては交渉次第、交渉可能」ってこと。課題やプロジェクトが重なって期限が守れそうにない、とか、リーディングの量が多すぎるとか、困ったときは何でも教授やTA(ティーチングアシスタント)に相談すればいいのです。サボってできないという学生は一目でわかるし、事情を説明すれば親身になって相談にのってくれます。(サボっていてできなかった学生に対してでさえ、大抵は手を差し伸べてくれます)

あるクラスで、先生が課題について説明していたとき、一人の学生が「先生、その週はジューイッシュホリデーだから、その週の課題はなしにしてもらえませんか?」と「交渉」し始めたときは目が点になりました。交渉が見事に実ったときはもっとびっくりしました。他のクラスでも、「来週は大きなカンファレンスがあって、みんな忙しいから、リーディングの量を減らしてほしい」と直訴して、先生の了解を得たというのもありました。言ってみるものですね。

「どうしよう、どうしよう」と悩んでいても、何の解決にもなりません。「死ぬ気になってやればなんとかなるはず!」なんて根性論も無益です。まずは声に出してみること。そうすれば、いろいろなことがスムーズにいくようになりますよ。

教えることは学ぶこと

私は一つのレッスンプランを作るのにかなりの時間がかかります。特定の教科書を使わないので、ハンドアウトは全て手作り。一人一人のレベルや興味、目的に合わせてインターネットや手持ちの教材から素材を探して組み立てていきます。

Youtubeで見つけたビデオもよく使うのですが、長過ぎたり、余計な情報が入っていたりして、そのまま使えないことがほとんど。なので、ビデオをダウンロードして、iMovieで編集したりもします。

マックユーザーになって4年。つい最近まではiMovieって何?っていうレベルだったのですが、

Necessity is the mother of invention!

Youtubeで見つけたチュートリアルビデオを見ながら必死に作業して、何とか使いこなせるようになりました。

編集作業しながら思ったことは、「こんなこと、自分のためだったら絶対やってないな。」です。少しでもレッスンがスムーズに進むように、楽しくなるように、という思いがあればこそ、チュートリアルビデオも見る気になるし、作業もはかどるわけです。レッスンに来てくれる生徒さんのおかげで、私も新しいことに挑戦できて、スキルアップできている。

教材に使えそうな素材や情報をオンラインで探していると、「うわー、このサイトすごすぎる!」って叫びたくなるような(?)サイトにたくさん出会えるというメリットも。レッスンに直接関係ない自分にとってのお役立ちサイトがわんさか出てきて、その度に作業の手が止まるというデメリットも。。。

レッスンプランを一つ作る度に、英語という言語に対する私の知識が深まっていく。さらに深く探索したくなる。知識を深めることが楽しくてたまらなくなる。。。

「教えることは学ぶこと」っていうけど本当だなー。

と同時に、英語を学ぶことはゴールのないレースを走っているようなものだなとも思います。いくら走っても決してゴールに辿り着けないレース。これは人生のあらゆることに当てはまりますね。

読むたびに、私の心がぴかっと明るくなる詩を紹介します。ウルグアイ出身の詩人による「ユートピア」という詩です。

Utopia lies at the horizon.
When I draw near by two steps,
it retreats two steps.
If I proceed two steps forward,
it swiftly slips ten steps ahead.
No matter how far I go,
I can never reach it.

What, then, is the purpose of utopia?
It is to cause us to advance.

By Edwardo Galeano

当たり前じゃつまらない。日本語学習者から学ぶクリエイティビティ

ニューヨークにいたときは、学業の傍ら大学や中学校の日本語プログラムでティーチングアシスタント(TA)の仕事をしていました。

大学生の場合は、割と明確な目的意識をもって日本語を選んでくるし(アニメ好きとか、自分の専門が日本の歴史とか美術だったり)、勉強しないと容赦なく落とされるので、みんな死ぬ気でやるのですが、中学生の場合はかなり事情が違います。

日本語を選択する生徒は、日本のアニメ大好き!日本食大好き!という「とにかく日本大好き!」タイプと、日本のことはよくわからないけど、「何となく」面白そうだから選んでみたっていう二つのタイプにきれいに分けられます。

「何となく」グループに聞くと、兄弟が日本語を選択していたからとか、日本関係の仕事をしている親に勧められたから、といった理由があがります。他の外国語(スペイン語やフランス語)を取ってみたけどだめだったので日本語に望みをたくしてみたという生徒もいるのですが、これは自殺行為。母語が韓国語でもない限り日本語でも挫折します。

私がTAをしていた中学校はニューヨークの中でも有名な名門校。授業の進行もかなり早く、「何となく」グループは、ひらがなもまだ完全に読めないうちに、カタカナ、漢字がどどーんと入ってきます。

一つ一つの漢字を覚えるだけでも大変なのに、音読み、訓読みの区別も覚えなければいけない。たくさんの動詞や形容詞を覚えた上に、それぞれの活用も覚えなければいけない。あまりの情報量の多さに、同じクラスでレッスンを聞いていて、私自身めまいがしそうになることも。みんな本当によくやってるよ。。。と感心することしきり。

クラスメートとの差が大きくなるばかりの「何となく」組。でも要領(だけ)はやたら良くなってきます。テニス一色の生活をしていたある男の子。書けるカタカナは自分の名前と「テニス」だけ。日記を書いてくるようにという宿題があると(日記と言っても10行程度)、「今日はテニスをしました。」「誕生日にテニスラケット(ラケットは英語で書いてある)をもらいました。」「明日はテニスをしたいです。」って、すべて「テニス」絡み。ま、嘘じゃないんですけどね(笑)。

こんなのもありました。空欄に文を入れて完成させる問題。

母はデパートで、(             )。

期待されているのは「バッグを買いました。」とか買い物関係の答えだと思うのですが、ある生徒の答えはこうでした。

母はデパートで、(うたをうたいます。

本人「うたをうたう」っていう動詞しかまともに書けず、全部これ。でも私こういうの大好きです(笑)。デパートのイベントできれいな衣装を着て歌うお母さん。歌うことが大好きで、一日中歌を口ずさんでて、人が集まるところに行くとついつい歌声が大きくなるお母さん。いろいろなお母さんのイメージが思い浮かびます。

また、こんなのもありました。

「ジョンは歌がうまいので、(       )。」

先生は「人気があります。」と書いてほしかったようですが、「きらわれています。」と書いた生徒がいました。不正解とされたことに不満いっぱいで先生に抗議します。

「歌がうまいからって人気があるというのはおかしい!うますぎて、気持ち悪いって思う人もいるはずだ!」と。確かに。先生も納得して、正解にしてあげてました。

単純な穴埋め問題やマークシート式の問題では決して測れないのが語学力。語学のクラスは独創性や想像力も存分に発揮できる場でもあります。私のレッスンに来てくれる人たちにもいつも言っているのですが、常識的な考えはちょっと横に置いて、どんどん自分のカラーを出してください!と。

今日はどんな珍回答が出るかな〜。楽しみです。