「どうやったら英検一級取れるかな〜」

タイトルにある言葉は、昨年の秋からレッスンに通ってきてくれているAさんの発言。

転職を考えてのスキルアップ+字幕なしで映画が楽しめるようになりたいという目標を持って門を叩いてくれました。だけど、中学、高校と勉強全般サボり気味で、英語もほとんど勉強した記憶がないと。。。初歩の初歩から指導お願いします。ということでした。

英検4級レベルの教材から始めて、3級、準2級と順調に力をつけてきています。映画大好きということで、彼女がDVDを持っている映画を使って、会話表現や文法、イディオムを学んでもらっています。「日本語字幕を見ても、よくわからなかった。」という部分は、社会的、文化的背景についてもレクチャー。「これまでの人生でこんなに集中して勉強したことないですっ!しかも楽しくて勉強してる感じがしない。」とまで言ってくれて、、、。その後に出たのが、タイトルにあるこの発言でした。

現在は英検2級合格を目指して、頑張っている彼女。英検1級の過去問を見ながら、「あとどれくらい勉強したら、1級受験できるかなあ。」と。

このような発言、レッスンを始めた1年前には絶対に出てこなかったはず。英検1級合格どころか、受験しようという発想すら頭をよぎらなかったことでしょう。

目の前にある目標に向かって、コツコツ努力を続けた結果、雲の上の存在でしかなかった「英検1級合格」が、いつの間にか到達可能な目標に変わっていました。

逆に言うと、「英検1級何としても合格するぞ!」と言う目標を持って、勉強を始めていたら途中で息切れして挫折していたかもしれません。

さらに言うと、英検合格は手段であって、ゴールではないと言うことも忘れないでほしいです。英検1級合格はあくまでも目安。合格したからと言って、英語を自由自在に操れる力がついてるとは限りません。

一つ目標をクリアしたら、また次の目標が待っている。人生、生きている間は新しい挑戦の連続。だから、ゴールまでの道のりを楽しむ工夫をしてほしい。そのお手伝いをするのが伴走者としての私の仕事なのだと思っています。

「ユートピア」という言葉から始まるこの詩はウルグアイ出身の詩人の作品(スペイン語からの英訳です)。「人生は挑戦の連続」と言うことを、水平線になぞらえて表現しています。

Utopia lies at the horizon. ユートピアは水平線上にある
When I draw near by two steps, 僕が二歩近づくと
it retreats two steps. 二歩遠ざかる
If I proceed ten steps forward, 僕が十歩足を前に踏み出した途端
it swiftly slips ten steps ahead. 向こうは十歩前に進んでいる
No matter how far I go, どれだけ足を進めても
I can never reach it. 絶対にたどり着くことができない

What, then, is the purpose of utopia? じゃあ、ユートピアって何のために存在するんだ
It is to cause us to advance. それは、僕たちに前進し続ける理由を与えてくれる

By Eduardo Galeano

英語のリーディング力を伸ばす

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「英語の読解力を上げるために一番良い方法は何ですか?」
「英語のリーディングが苦手です。長文を見ただけでアレルギー症状が、、、」

高校生、特に受験生からよく受ける質問です。

たくさんの高校生、大学生を指導してきて、私自身痛感しています。本当に「読めない」。
リーディングが得意な高校生を探したほうが早いかもって思うくらい、みんな「読めない」。

英検2級持っているという高校生に英検3級の短い文章を読んでもらって、素早く、かつ、正確に読める子は半分もいません。正しい選択肢は選べます。消去法 で。だけど「じゃあ、どんなことが書いてあったか言葉で説明してみて。」とたずねると、「なんとなく」しか読めていないことが一目瞭然。

文法は中学卒業レベルで、難解な表現もほとんどない、わからない単語も出てこない。

なのに、なぜ「読めない」のか。

(いくら語彙を増やしても、それだけじゃ英文を読めるようにならないということがよくわかります。)

「それは練習が全然足りてないから」、、、ということに尽きるのですが、

私が一番問題だと思うのは、中学の段階で「英語を英語として読む」指導が全くと言ってされてないということです。

学んだ文法項目を活用しながら、「初めて目にする文章を読む」というトレーニングが全然積めていないのです。

受験が近くなると、ようやく長文を読む練習が始まるけれど、選択肢からどうやって正解を選ぶかというテクニックばかりが上手になって、肝心の読解力はほとんどついていない。

「なんとなく」のまま、高校に進学して、「さあ、読むよ!」といきなり長い文章を読まされる。

はい「リーディングアレルギー」がまた一人増えました。

英語教育の不備を嘆いていても始まらないので、、、長文を読むのが苦手という人への私からのアドバイス:まずは英検3級レベルの英文をしっかり読めるようになることを目標にしましょう。

市販されている英検の過去問や対策本を一つ選んで、リーディングセクション最後の問題を読んでいきます。(例えば、英検3級 でる順 合格問題集とか、2016年度版 英検3級 過去6回全問題集とか、7日間完成 英検3級予想問題ドリル (旺文社英検書)などなど)

最初は時間を決めなくて良いので、丁寧に、前から順番に英語を理解していきます。スラッシュリーディングの方法で。動詞の時制、冠詞、前置詞の役割などに注意を払いながら、焦らず正確に読んでいくことを心がけてください。

最後まで読めたら、まず段落ごとの要約をしてみましょう。この時、注意してほしいことは、筆者の意見と事実を明確に分けるということ。ただ意見として言っていることを、「もう行われている」事実として早合点してしまう人がとても多いのです。Who, What, When, Where, Why, How、と言った質問に自分で答えながらやっていくと良いでしょう。

次に、文章全体の構造を把握します。段落と段落がどうつながっているか、それぞれの段落がどういう役割をしているか、を明確にしていきましょう。例えば、イントロ(問題提起)→解決策その1→解決策その2→結論、といった感じ。

和訳を確認する前に、もう一度文章全体の要約をしてみます。トピックは何か。この文章が書かれた目的は?一番伝えたいことは?といったポイントを織り込みながら。

最初は曖昧な部分があっても大丈夫。和訳を読みながら、しっかり訳せなかった理由を考えてみましょう。単語の訳の取り方に問題があったのか、構文の理解が足りなかったのか、思い込みで訳してしまったのか、など。このような練習を積んでいくことで、自分の英文理解の弱点が浮かび上がってくることでしょう。

要約には、自分の意見を入れてはいけないので、感想や批判があれば要約とは別に書き留めておいてください。後々、英語でエッセイを書いたり、小論文を書くときに使えます。

英語の読解は質と量のバランスが大切です。毎日コツコツと丁寧に読んでいくことで、「読解の筋肉」が目に見えて成長していくのが実感できるようになるはずです。

英検3級の英文が5分以内で正確に読めるようになったら、準2級、2級と進めていきましょう。並行して、ブログやSNSの投稿、ペーパーバックなどどんどん読んで新しい単語を覚えたり、語感を磨いていってください。

ゆくゆくはシンプルな英語で要約できるようになることがゴールです (Summary writingと言います)。

だけど、決して焦らないでくださいね。スポーツの筋トレと同じで、無理は怪我の元ですからね。

Good luck!

ラクして何かをマスターしたいですか?

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怒涛の2月を乗り越えて、気づけば3月も3分の1が過ぎている。。。

札幌は随分春らしくなってきました。

大学受験、高校受験に挑戦した受験生たちにも春がやって来ました。

「直前に先生と一緒にやった問題が出ました!!」

「学校のテストで取ったことない点数が受験で取れた!」

などなど、嬉しい報告が届いて、私もホッと一安心。

一方で、英検2級に2度挑戦して、3度目の今回も合格を勝ち取れなかった子がいます。

「絶対受かるって自信があったのに。。。」と涙を流して悔しがる高校生。

私のレッスンを受け始めて2ヶ月目での受験でした。

「これまでにないくらい勉強した。」と準備万端で臨んだ結果がまさかの不合格。で、すっかりやる気をなくして、投げやりになっている様子。「こんなに頑張ってるのに、どうして?」って。

自分が信じられなくなって、いくらやっても無駄だって思うようになって、、。

「まぐれでもいいから、合格したかった。」っていう本音も出てくる。うんうん、そうだよね。わかるよ。

だけど、まぐれで合格して得られるものは何でしょう。「合格した」という安心感?「もう2級対策やらなくていい!」という解放感?「自分には2級の実力がある」という自負?

確かに、ギリギリの成績で合格しても、合格は合格。そこで、「自分は合格したけど、2級の実力には程遠いから、もっと実力つけなくちゃ。もう一回2級の勉強し直そう。」と思える中高生がどれだけいるでしょうか?

「受かった!」と安心して、勉強をやめちゃう子がほとんどではないでしょうか。

「合格できなかった」=「本当の2級の実力をつけるチャンスをもらった」、と捉え直して、もう一度挑戦することができたら、、。まぐれで一発合格して安心してる人たちをあっという間に追い越してしまえることでしょう。

実を言うと、私も高校生、大学生の頃は「どうやったらラクできるかな」ってことばかり考えて生きていました。好きな言葉は「棚ぼた」(笑)。

コツコツ時間をかけて努力するっていうことが、とっても馬鹿馬鹿しいことに思えていたのです。

やりたいことがあったとしても、なりふり構わず努力しないと達成できないようなことには、「うーん、無理!」とやる前から諦めてしまうような人間でした。さらに、「諦める」と言うとかっこ悪いので、「興味ない」と言ってごまかしたりして。

そんな私が30歳目前で、留学を決意して、大学院出願に必要なTOEFLの勉強を始めて、、、すぐに壁にぶち当たりました。

出願に必要なスコアがなかなか取れなかったのです。何回受けても、ライティングのスコアだけがいつも0.5ポイント足りず、「はい、やり直し」。

結局1年半で10回受けることになりました。4回目くらいまでは、「次こそは!」と頑張れましたが、5回受けてダメだった時は、さすがに、「もう諦めたほうがいいかな」という気持ちが頭をよぎります。

それでも、後に引けない状況だったこともあり、友人に相談したりしながら、自分のライティングの弱いところを分析して、修正していく作業をコツコツ続けていきました。

ようやくたどり着いた留学先で、「自分はTOEFLを10回受けてようやく必要なスコアが取れた」と自嘲気味に話したら、「よく諦めないで頑張れたね。すごいよー!」と思いがけずみんなに賞賛されて、「そっか、そうやって見てくれるんだ」と嬉しく思ったことが昨日のことのよう。

その時の努力があったからでしょうか。今では英語のライティングを褒めてもらえることが増え、自信が持てるようになりました。留学中、ネイティブの友人に英文のチェックをしてもらっていたのですが、「クラスメートの論文読んでるみたい。ネイティブが書いたみたいでわかりやすいし、ロジカル。」と言ってもらえたり、教授からも「あなたの文章はスタイルがある。簡潔で読みやすい。」というフィードバックをもらったり。

TOEFLの勉強していた時、無理しすぎたのか、めまいを起こし倒れたことがありました。その時に机の角で頭を打って、数秒間気を失っていた、という忘れられない思い出(武勇伝?)もあったりしますが、諦めないで、頑張って来れて本当に良かったです。うん。

要領だけでできたものは、まさに「砂上の楼閣」。小さな波でもあっという間に壊れてしまいます。

No pain no gain.

だから、どんな小さなことにでも、努力するクセをつけていきましょう。努力は絶対に裏切らないから。

インプットとアウトプットのバランス

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いろいろなお豆がたっぷり入ったパウンドケーキ。お菓子作りが大好きという生徒さんからの差し入れです。この緑は抹茶の緑かなと思って聞いたら、なんと青汁なのだそうです。とっても優しい味がしました。

改良を繰り返しながら完成させたというこのレシピ。英語に訳して、次回のレッスンに持って来てもらうことにしました。宿題!

これまで何度か英語のレシピを読んだり、英語のお料理番組を見たりしながら、料理に必要な表現や単語を学んできましたが、今度は自分がレシピをシェアする番。持ってきてもらったレシピは、来週末にでもこちらにアップロードしますね。もちろん英語と日本語で。

日本で英語を勉強していると、どうしてもインプット過多になってしまうのではないでしょうか。英語に関する本やウェブサイトからの情報量は半端ないし、TOEICにしても英検にしても、測られるのは実践力より「知識の量」。

英検3級は中学卒業レベルという設定ですが、今は小学校を卒業する前に挑戦して合格する子がばんばん出ています。私のところに来ている中学生も、すでに準2級に合格している子が何人かいます。

なのですが、じゃあ「毎日何時に起きますか?」とか「朝食には何を食べますか?」っていうような簡単な質問を英語で言ってみて、と聞いてスラスラ言える子は皆無です。「どう言えるかな」って考える前に「日本語を英語にする」という作業にアレルギー反応を起こす子が大半。選択肢の中から選ぶとか、穴埋め問題だと張り切って取り組んでくれるのですが、、、。

「毎日何時に起きますか」っていうような英語が言えないのに、英検の級ばかり上がって、日常の会話には絶対でてこないような語彙が増えていくって、、、どうなんでしょう。

そんな訳で、私のレッスンではとにかく「話す」「書く」ということをやってもらいます。英検3級持っている子なら、英検3級の問題に出てくる内容を自分で発話できるようになることが目標。リスニングテストも、選択肢なしで内容を理解して答えを導きだせるように練習します。

大人の方は、逆に、インプットが足りていない方が多いので、英語で情報を探して、内容を理解する練習に時間をかけますが、それでも早い段階からアウトプットの割合を増やしています。レシピだったり、日記だったり、レビューだったり、レベルや好みに合わせていろいろ。

とにかく使うこと。使いながら、いっぱいいっぱい間違えながらでないと、英語は絶対に、そう、

絶対に

習得できません。

input過多になってしまった後、outputの練習をさせられる中学生の気持ち、私もそうだったからわかります。ものすごいストレス。その気持ちをよーく理解した上で、それでも「慣れちゃえば、全然難しいことじゃないんだよ」ってことを体感してもらうべく、今日も「さーばんばん話そう」「さーばんばん書こう」と笑顔でお尻を叩く(!)毎日。

英語で自分を表現すること、相手の思いに理解を示して、共感すること。そんなことが普通にできる人を増やしていくことが、自分が今この場所で果たす役割なのだな、と感じる今日この頃です。