「お日様が顔を出した」を英語で言うと?英語らしい英語を身につけるtips

9月も3週目に入り、ここ札幌はすっかり秋の陽気。日照時間も日に日に短くなって、朝晩の気温もぐっと下がり、 外を歩いていると「秋というよりは初冬と言った方が正確なのでは」と思うこともしばしば。手袋やマフラーが必要になる日も遠くないなあ。

高校卒業まで北海道で育った私ですが、通算20年近くを道外で過ごした後の札幌生活なので、毎日が新しい発見の連続です。

「今年はいつもより暑い。」とか「いつもより雨が多い。」と皆さんが言うのを聞いては、「へー、これがいつもの夏の気候だと思ってたけど、そうじゃないんだ。」と自分の認識を修正することに。

私にとっては、今見えてるもの、今感じられるもの全てが「札幌の今」なので、寒い日が続いたとしても、「これが札幌の秋なんだな。」って思うだけです。「いつもの年」と比べて「今年は寒い(暑い)!」なんて文句が出ることもなく。。。淡々とした毎日です。

先日レッスン中、「季節の移り変わりを英語で伝えたいのだけど、なかなか口から出てこない」と質問があり (Good question!)、まずは「寒くなってきた。It’s getting cold.」「日が短くなってきた。The days are getting shorter.」を紹介しました。

そしたら、別の生徒さんからまたまたナイスな質問が。

「じゃあ、『日が昇った(日の出)』と、『(雲間から)お日様が顔を出した)』はどう言いますか?」

こういう質問とっても嬉しいです。涙が出そうになるくらい。

英語でも日本語でも、とってもシンプルな表現で、簡単に言えそうなのに、言おうとしたら絶対に出てこない。しかも、この二つの表現「似てるけど、違う」ってことに気づけない人が多いのです。You don’t know what you don’t know!

こういう疑問が出てくるようになったら、英語脳が機能し始めている証拠。

この二つの表現を英語にすると、こうなります。

『日が昇った。』The sun is up.
『お日様が顔を出した。』The sun is out.

ここでは、”UP”と “OUT”の単語のイメージの違いをしっかり掴むと同時に、「be動詞が」「現在形で」使われていることも大切なポイントです。「昇る」「出る」という日本語を訳そうとしたら、”go”とか”rise”などaction verbs(動作を表す一般動詞)を使いたくなりませんか?それに、日本語は過去形なのに、どうして現在形?という質問もよく出ます。

私たちが日本語を直訳して、不自然な英語を多用してしまうのは、日本語と英語の視点の違いに気づけていないことが原因です。特に、ここで使われているようなbe動詞の感覚は、両言語の空間認識、時間認識の違いがしっかり理解できていないと、使いこなせるようになるまで時間がかかります。

逆にこの視点の違いに目が向くようになると、「日本語だと、この表現はでてこないよな。」「なるほど、こういう英語表現を使えばいいんだ。」と気づけるようになっていきます。そして、自分の英語の不自然さにも自分で気づけるようになっていくのです。

大事なことは、英語でのインプットの際に、しっかり意識を向けること。あとは、自信を持って使える表現を、焦らずコツコツ確実に増やして行くことです。「学ぶこと=まねぶ(真似する)こと」。遠回りに見えて一番の近道です。

最後に、日本人が間違いやすい表現をもう一つだけ。

「太陽が東から昇る」

これを英訳してみてください。「東から」につられて、The sun rises from the east. (x) と言いたくなりませんか?

英語では、

The sun rises (comes up) in the east. (太陽が東から昇る)
The sun sets (goes down) in the west.(太陽が西に沈む)

です。

どうして”from”を使わないか?この答えは、地球と太陽の関係から考えてみてくださいね〜。

「かっこいい」収納と英語のラベル

本屋さんに行くと、「かっこいい収納」「おしゃれな収納」なんていう見出しが大きく表紙を飾っている雑誌や本をよく目にします。

「かっこいい収納ってどんな収納なんだろう」と興味津々。手にとってパラパラめくってみると、すぐに目に飛び込んで来るのが、きれいにラベルが貼られた収納ケースやガラスのびん。フォントにもこだわりが見られ、とてもセンス良くデザインされています。確かにかっこいい!

紹介されていラベルのほとんどは、英語で作られています。”HAT” とか”SWEATER”とか”BAG”といった風に。本当に素敵なんですけど、、、職業柄どうしてもスルーできないのがラベルに印刷された英単語。

スペルはどれもパーフェクト。だけど何かが足りない。名詞を使うとき必ず伴うあるモノが入っていないのです。わかりますよね?

数えられる名詞なのに複数形になっていないのです。

“SHOES” や”SOCKS”は日本語でも複数形で使われているから、きちんと”S”が付いています。だけど他の単語は、冠詞なしの裸の状態で使われています。

台所の調味料に貼られたラベルは、問題ないことが多いです。これは、砂糖や塩など調味料の大半が数えられないので、複数形にする必要がないからです。お箸やスプーン、フォークはもちろん複数形です。

この間入ったコーヒー屋さんに貼ってあったスコーンのポスター。スコーンの写真の上に大きく”SCONE”と印刷されてあります。これにも”S”が付いてなくて、固有名詞?って一瞬思ってしまいました。

日本語に冠詞の概念がないから仕方ない?確かにその通りなのですが、日本語の感覚で、「冠詞なんて、あってもなくても大した違いはない。」と軽視するのはとっても危険です。「難しそう」に見えるかもしれませんが、基本的なルールをしっかり理解すれば、案外簡単に感じてもらえるはずです。

私は、大学生の時にマーク・ピーターセンの「日本人の英語」シリーズに出会って、自分の英語の理解がいかに中途半端なものであったかを思い知らされました。英語の冠詞も、どの文法書よりもわかりやすく解説されていて、自信を持って冠詞が使えるようになりました(There’s still a long way to go…  ですけど)。シリーズ全ての本を購入して、何度も何度も読み返しながら、自分でも英語を読んだり、書いたりしていく中で、知らず知らずのうちに英語の感覚が身についていくのが実感できました。太鼓判!

日本の有名な映画監督? – 英語の形容詞の並べ方

ある日の高校生とのレッスンで、、、。

「私が夏に滞在したのは、日本の有名な映画監督が撮影に使ったホテルです。」と言う文を英語にしていた高校生。

出来上がった英文を見ると、「日本の有名な映画監督」を迷うことなく、”a Japanese famous movie director”と訳しています。日本語の通りに訳すと確かにそうなりますが、ネイティブは迷うことなく、”a famous Japanese movie director”とするはず。

そう、複数の形容詞を使って名詞を形容する時、英語には↓のようなルールがあるのです。

Opinion – size – age – shape – color –  origin – material – purpose + NOUN (名詞)

例えば、自分のブーツを形容するとします。「革製 (leather)、色は茶色 (brown)、アメリカ製 (American)、新しい (new)、美しい (beautiful)」と言う形容詞を、上のルールに従って並べると、

“A pair of beautiful new brown American leather boots” となります。

この並び順には、もちろん、ちゃんとロジックがあります。

私がアメリカで勉強している時、英語教育を専門にしている学生を対象にしたセミナーがあり、そこで、この形容詞の並び順が話題に上がりました。「どうしてこの順番になっていると思う?」と壇上の教授に問いかけられて、すぐに答えられた学生は一人もいませんでした。ネイティブの学生も多くいましたが、ネイティブだと余計難しいでしょうね。無意識で処理してしまえるので。

そのロジックについては、、、ぜひグーグルしてみてください(笑)。すぐに答えが見つかりますから。(例えば、こことか。英語ですが、学習者向けのサイトなので、初心者にもよくわかる説明です。)

こんなTweetを見つけたのでシェアします。写真の中にある”whittling knife”というのが、どんなものかわからないと思ったら、グーグルで画像検索してみましょう。

Adam GrantのTED talkも見応えがありますよ。ぜひ。
(日本語字幕付きのリンクを下に貼っておきます。)

お酒飲める?を英語で言うと

3年間日本で英語教師をしていたというニューヨークの時の友人。

彼が日本で英語を教えていて一番びっくりしたこと、それは、「趣味は何?」と聞いて一番多い答えが、「飲みに行くこと!」だったことだそうです。

アメリカでは、お酒を飲むことを趣味だと公言することは「自分はアル中です。」と言っているようなもので、大っぴらに「お酒大好き!」とか「底なしなの!」とか、積極的にアピールすることは(お酒の席以外で)ありません。

もちろん、お酒が好きな人は多いし、パーティーやディナーの席にお酒はつきもの。たまには飲み過ぎてハメを外すことだってある。

だけど、「建前上は」みんな “social drinker“っていうことになっているのです。

この”social drinker”という言葉、Googleの辞書では、こう定義されています。

”A person who drinks alcohol chiefly on social occasions and only in moderate quantities.
お酒を飲むのは、お付き合いの席でだけ、という人のこと。いわゆる「嗜む程度です。」っていうレベルですね。

例えば、私の住んでいたアパートにルームメイトとして新しく入居することが決まった25歳の女の子は、「私はお酒を飲むけど、食事の時に1、2杯飲む程度だから。」と聞いてもいないのに、説明してきました。

まるで「私はアル中じゃないから心配しないで!」と叫んでいるみたい。

そんな彼女が入居してきて、最初にしたことはワインラックをキッチンの壁に取り付けることだったのですけど(笑)。

一方、お酒に対して、ずいぶん寛容な文化を持つイギリスですが、オーストラリアで出会ったイギリス人の友人とはこんなエピソードがあります。

彼女にはエッセイの添削でお世話になっていました。その日も見てもらいたい課題があったので、電話して予定を聞くと、夕方友達の送別会に顔を出すことになっているけど、その後なら大丈夫。家に戻ったら電話すると言ってくれました。

9時ちょっと前に電話がなりました。電話越しの彼女に、ふざけて「パーティーでいっぱいお酒飲んだんじゃない?Are you drunk?」と振ったら、びっくりするくらい大きな声で “NO!!! I’m not drunk!” と否定されてしまいました。

正直かなり慌てました。そんな風に声を荒げることは滅多にない人だったし、そんな反応が返ってくるなんてこれっぽっちも思ってもいなかったので、本当にドキドキしました。

「お酒は飲んでも、飲まれるな」というスローガンがありますが、いい大人がグデングデンになるまで飲むなんて、あり得ないってことなのですね。

「建前上は」ですがね(笑)。

「酔っ払う」は、普通 “get drunk”と訳されますが、”get wasted”という表現もよく使われます。フラフラになるまで飲んで酔っ払うという意味。

で、「お酒飲める?」という表現ですが、日本語に引きずられて”Can you drink XYZ?”と言いたくなりませんか?

Canで聞くと、「体質的にお酒を受け付けますか?」とか「飲んでも大丈夫?」というニュアンスが強くなります。アレルギーがある、車で来ている、普段は飲んでるけど、病気とか、妊娠してるなどの理由で(飲みたいんだけど)飲めない時に、”I can’t drink.”と言います。乳製品アレルギーの人なら、”I can’t eat cheese. I’m allergic to dairy products.”(チーズ食べられないんです。乳製品にアレルギーがあるので。)となります。

飲みに行こうと誘う前に、お酒が飲めるか確認する場合は、”Do you drink?”です。体質的には問題ないけど、健康のためとか、宗教とか個人的な理由から「お酒は飲まない」と決めている人もいますね。そういう人は”No, I don’t drink.”と答えます。

「ワインお飲みになりますか?」と聞きたい時は、”Do you drink wine?”です。ビールは飲むけど、ワインはほとんど飲まないと答えたい時は、”I drink beer. I rarely drink wine.”などと言えます。

同様に、食事に招いた人がベジタリアンじゃないか、お肉を食べられるか確認したい時は、”Do you eat meat?”です。

こういう現在形の使い方、あまり学校で教えてくれないのですが、この違いがわからないために、誤解が生じてしまったり、相手に困惑されたりすること、よくあります。

How much did you drink at last night’s party?(昨日のパーティーでどれだけ飲んだの?)と聞いて、相手が”I don’t drink.”と答えたら、どう解釈しますか?

その人は普段からお酒を飲まないので、当然ながらパーティーでも飲まなかったということになります。

じゃあ、”I didn’t drink.”だったら、どうでしょう?お酒は飲むんだけど、その日は何らかの事情で飲めなかった、もしくは飲みたくなかったということになります。この相手には、「どうして?どんな事情?」と聞けます。一方、”I don’t drink.”の人には、「あー、飲まないのね。」で済ませるのが無難。過去に苦い経験をして、きっぱりお酒をやめたという人もいるので、、、。

年末ということで、お酒がらみの話題にしてみましたが、現在形の用法、なんとなくつかめましたか?

お酒の席でハメを外さないように気をつけてくださいね〜。
Please drink like an adult!

I went to Tokyo with “a” husband. ??? 英語の冠詞をマスターしよう。

IMG_0894私のレッスンの特徴は、英語「で書く」ことに重点を置いていることです。

自分が伝えたい内容を英語で「一から」組み立てる練習にかなりの時間を使っています。学校でよくある、穴埋めや、並べ替えといったタスクに慣れた人には、かなり難しく(時にストレスに)感じられるようで、鉛筆を手に固まってしまう人がほとんど。

最初のうちは、私が助け船を出して、一緒に文を作っていく作業が続きますが、3、4回繰り返すうちに、コツをつかんで、自分で取り組めるようになります。始 めは「やらされてる感」いっぱいの中学生も、続けているうちに、どんどん語彙が増え、日本語を「英語らしい」英語に訳すことができるようになっていきま す。

英語で「書く」作業は、普段あまり英語を使うチャンスがない人にぴったりの練習法なので、ぜひ好きになってほしいです!

英文を書いてもらっている中で、一番多く受ける質問は、やはり「冠詞」についてです。「この場合は”a” ?”the”? それとも複数形?」という質問。でも、こういう質問が出るということは、冠詞を入れなきゃいけないとわかっているということで、ある意味上級レベルの質問。

冠詞がどんな役割を果たしているか理解できていないうちは、何の疑いもなく「I have sister and brother. 」とか「I’m student.」と訳します。

私から何度も何度も「そこは”a”が必要!」「それは複数形!」と指摘されて、段々冠詞の重要性がわかってくるのですが、そうすると多くなるのが、こういう文です。

I went to Tokyo with a husband. (夫と東京に行った。)

名詞を限定する”the”と違って、冠詞の”a”が表すのは「どれでもいいから一つ」という意味。通常、夫は一人なので(そうですよね!?)「私の」夫と行ったなら、my husbandでなければなりません。

“A husband”と言われたら、聞いてるほうは、「この人、いったい何人(取り替え可能な)夫がいるんだろう?」と思うことでしょう。10人くらい夫を所有していて、その日の気分に合わせて連れていく夫を選んでるようなイメージ(笑)。

一般的に、「冠詞は数えられるものにつく」と学校で習ったと思いますが、それでは、こんな文章を見たら、みなさんはどう解釈しますか?

How about a Tuesday?(火曜日はどう?)

曜日とか月の名前には冠詞がつかないから間違い?

日本の学校では、このような冠詞の使い方を教えてくれないので、「間違い」と思う人が多いのですが、これは間違いではありません。

How about a Tuesday? という表現は、「カレンダーのどの火曜日でもいいから、とにかく火曜日はどう?」という質問です。

一方、How about Tuesday?のように、”a”がない火曜日は、「直近の」火曜日を指します。「今度の火曜日はどう?」という提案。

曜日に”a” がつくだけでなく、時には複数形にもなります。”On Wednesdays”のように複数形になると、「毎週水曜日」という意味です。

We’re closed on Wednesdays and Saturdays.(毎週水曜日と土曜日は定休日です。)

I go to yoga class on Friday mornings.(毎週金曜の朝ヨガに行ってるの。)

誰かとスケジュールを調整している時、相手が「水曜日はどう?例えば15日とか」と言ったとします。カレンダーを見ると、15日は火曜日です。そんな時は、こんな風に確認できます。

The 15th is a Tuesday. Do you mean the 16th? (15日は火曜日ですが。あなたが言ってるのは、16日の水曜日のこと?)

冠詞は固有名詞につくこともあります。例えば、人の名前。

The Kevin I know is married with a kid, so he must be different from the Kevin you’re talking about.  (私が知ってるケビンは結婚して子供がいるから、あなたが話している人は別人だと思う。)

とか、同じ名前の子がクラスに複数いるとき、The Rachels in my class are smart and funny. なんて複数形になったりもします。

冠詞の機能、なんとなく見えてきましたか?冠詞の感覚が身についてくると、会話や文章のちょっとしたニュアンスを掴み取ることができるようになって、理解度がぐーんと上がります。一朝一夕にマスターできるものではないですが、まずは、インプットの段階で冠詞に「意識を向ける」ことから始めてみてはどうでしょうか?